漆喰の塗料化への挑戦
新型コロナウィルスの感染が拡大する中、日本の伝統、漆喰(しっくい)の抗ウイルス機能を
世の中に広めるにはどうすればよいか。
ハイカルコートはそんな課題から生まれました。
空気を清浄しながら抗ウイルス機能も持つ漆喰がなぜ、今の世の中に広まらないのか。
その理由は、コテ塗りによる長い施工時間、高額なコストだと私たちは考えました。
「ローラーで塗れる塗料のような漆喰が作れれば 短期間、低コストで多くの方に漆喰が提供できるはず・・」そこから、私たちの挑戦が始まりました。
難航を極めた試作品開発
粘性も製法も「ハイカルコート」はそれまでの漆喰とは異なる存在。
石灰製品メーカーとして70年の歴史を持つ
田沢工業と共に漆喰メーカー、塗料メーカー、大学からの協力を得て試作を繰り返す日々。
ひび割れ、色、耐久性など、様々な問題が発生する中で、最後まで苦労したのが「粘性」でした。
苦労して調節を重ね、上手くいっても、粘性の高い漆喰ができてしまう。
目指していたのは、漆喰の塗料化。液体の漆喰でした。
当時は原因が分からずとても苦労しました。
なぜ上手くいかなかったのか。なぜ上手くいったのか。
そこにある差異を追求し続けることで、漆喰を塗料化するには、
主成分である消石灰を微粒子化する必要があることを突きとめました。
そして、超微粒子の消石灰「高反応消石灰」を使うことで、漆喰を塗料化することに成功したのです。
漆喰の機能性を引き出す新たな発見
漆喰の塗料化のカギとなった「高反応消石灰」は
本来、焼却施設で有毒ガスを清浄する反応性の高い消石灰です。
多孔質構造(たこうしつこうぞう)と呼ばれるスポンジのような
構造により、空気に触れる面積が広く、反応性が高いのが特徴です。
機能性試験を行う中で高反応消石灰が、
漆喰の機能性も高めていることが分かりました。
そしてついに、
塗料のように塗れる機能性の高い
漆喰塗料ハイカルコートが誕生したのです。